性同一性障害の症状

以下は、性同一性障害によって引き起こされがちな症状とされるものである。

なお、全ての性同一性障害者に全ての症状が現れるとは限らない。

また、「性同一性障害によってこれらが引き起こされる」とする考えがある一方、逆に「これらの症状が先にあり、その症状の具現化したものの一つが性同一性障害」とする見方もある。

ジェンダー・アイデンティティ・ディスオーダー (Gender Identity Disorder = G.I.D.) 人間のアイデンティティの維持において性自認は重要な役割を果たしている。例えば、「自己を定義するような短文を、被験者に短時間で(焦らせながら)できるだけたくさん書かせる」という実験を行うと、多くの被験者は自己の性別に関する認識を記す。

通常、生まれ持った(と思われる)性自認の原型は、自己の身体的特徴を把握することや、社会に於いて性役割を学習し、承認されることで強化され、安定した性自認を形作る。
しかし、性同一性障害者の場合は逆に、性自認の原型とは矛盾する身体的経験をすることになり、矛盾した性役割を与えられることが多いので、しばしばこれらの経験によって人格の同一性を脅かされる。

性別違和感
性自認と反する身体的性別を持っていることに違和感を抱き、不快に感じる。特に、MtFの場合ペニス切断願望・乳房願望、FtMの場合にはペニス願望・乳房除去願望などの形で、この違和感が具体化することがしばしばある。性別違和感の存在には、前述の通り身体的性別が人格の同一性を脅かすことにも関係しているとの考え方もある。

反対の性役割・ジェンダーパターン
前述の通り、性同一性障害者は様々なジェンダー意識を持ち、典型的には多くの点で身体的性別とは反対の性(性自認と一致)の性質を持っている。

精神疾患的症状
性同一性障害者には、様々な精神症状を伴うことも多い。抑うつ、摂食障害、アルコール依存症、不眠症などが見られる。産経新聞(2003年4月12日)によれば、調査対象の29.2%に不登校経験が、74.5%が自殺を考えたことがあり、自殺未遂や自傷行為に及んだ者は31.1%であり、MtFに比べFtMの方が不登校、自殺未遂・自傷行為経験率が高かった。背景として、性別違和感・偏見から社会で正当に扱われないという経験が、当事者にとって耐え難いものであり、そこから引き起こされたものであるとの見方をとる人もいる。また、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラムの症状)との関連性も指摘されている。

『ウィキペディア(Wikipedia)』参照